つげ義春「無能の人・日の戯れ」新潮文庫

つげ義春といへば「ねじ式」や「紅い花」が
浮かぶんだよね。
こういう作品が収められた文庫のなかにも
どんづまりにはまって身動きできなくなっちまって
あやうく窒息しそうで口をぱくぱくさせているやうな
気持ちになる作品がいくつか掲載されていた。

でもこいつは全部がそうだ・・・。

気の滅入ったときに読むとなおさら滅入る。
ひとりの時に読むと孤独がいや増す。
死にたいときに読むとガスの栓をひねりたくなる。
なんてすごい作品集なんだ。
陽気に楽しく愉快に生活している人に
是非読んで貰いたい。