
男臭い作家、というイメージがある。
直線的な文章で淡々と事実を突き通してゆくような
ライフルを構えた狩人のようなイメージが。
だから作品をあまり読まなかったのだ。
「なんか疲れちまうよな」って気がして・・・。
そんなひとにはこれを読んで欲しい。
先入観を打ち壊される快感に、
あなたは眩暈さえ覚えるだろう。
いや心地よい驚きなのだ。
荒れ果てた荒野が広がると思っていた山の向こうに、
青々と水をたたえた静謐な湖を見つけたような。
さぁ、ちょっと時間を作って読み出そう。
全短編を読み終わったとき、
あなたにはちょっと違う世界が見えていることだろう。