梨木香歩「西の魔女が死んだ」新潮文庫

この本は、ばあさんが死ぬ話である。
少女は多感な時期に祖母と暮らし、
共感できる部分を持ちながら、
様々な生理的な嫌悪感をぬぐい去れないまま
祖母の元を去ってしまう。

祖母の最後の魔法は、
実は少女がもっとも嫌悪した
男からもたらされた。
いや、そういう野暮な推測はやめた方がいい。
魔女は信義に篤いものなのだ。
孫との約束を破ったりはしないのさ。

梨木香歩さんには
他に「裏庭」という代表作がある。
是非そちらも読んでください。